まずハードスタイルとはなんぞや?と思った方は以下URLの記事を見てください!
この記事見てる時点でごく少数に思いますが・・・


以前無料のプラグインでハードスタイルキックの作り方を紹介しました。


このときよりも更にレベルの高いキックを作れるようになったので、ここで紹介します。
ただ、今回使うのはSonic Academy Kick2、iZotope Trash2と有料のプラグインになります。

【追記12.16.2021】


まずは完成したキックをお聞きください。G#で書き出してます。


このキックは最近出した曲でも使っています。

ちょっとベースのTail部分はもっと経験値を積む必要があると思っていますが、Tock部分に関してはなかなかいい線いってると思うので、参考になれば、と思います。

Tok部分はサンプルを使っているチュートリアルが大半で私自身、サンプルを使わずにTokの音は作れないと思っていました。
※Tokとはアタック部分を指します。
それくらいこの世にはハードスタイルキックの作り方の解説がないと思っています。
なので、今回のようにピンポイントで解説できてとても嬉しいです。
Tok単体でも書き出してます。


さて、本題の解説スタート!
※今回Tail部分は納得がいっていないので解説しません。ご了承ください。

まずプラグインについて
キックはSonic Academy Kick2
これはカーブの自由度の高さ、カーブそのままに長さを変えるということができる利便性が決定打です。

ディストーションはiZotope Trash2
これは歪のカーブを自分で書けるところが便利だからです。
私は自分がいいと思ったカーブを何個か頭の中に用意して、それを使いまわしています。
GAINの部分を上げ下げするだけでもかなり音が変わります。

EQはDMG EQuick
持ち上げても下げても音がにじみにくく、シャキっとした質感のままでいてくれる音質的側面、直感的な操作性、CPU負荷の軽さが気に入っています。
Fabfilter Pro-Qシリーズでも、付属のプラグインでも何でもいいと思います。

サイン波のキックの生成
screenshot.221
今回のキックではこのようなカーブになっています。
ピッチカーブも歪のカーブも何故かお尻みたいな形になりがち・・・?
ポイントは1000msを超えていること
アタック部分と、中域らへんは長めなカーブにすること
内部エフェクトはすべて切ること

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そして。。。
screenshot.222
このクリック音です。
初期プリセットで鳴っている音が一番しっくり来ました。
一応これがなくても作れますが、あったほうが好みでした。
ちなみにMのところをクリックするとミュートになります。
他にも様々なサンプルを読み込んでみると面白いかもしれません。

screenshot.234
試しにサンプルを使わないで作ってみたところ、このようなカーブになりました。
サンプルを使わない分、先程よりもアタックが鋭く、カーブも膨らんだ感じではなくなりました。
今回、書き出した音声は用意していないので、気になる方はご自身でお試しください。

screenshot.223
最初の歪は少なめなのがコツです。
Preのところを下げると歪みが抜けよく、上げるとこもった感じになる傾向にあります。
ディストーションはPreをいじるのがかなり重要です。

screenshot.225
EQのコツはローカットです。
ローカットの角度(12db/octなど)と周波数でかなり音が変わります。(これは歪ませれば歪ませるほど違いが顕著になります。)
また、ハードスタイルキックを作る上でのEQの使い方として、主にこのローカットと600Hz前後のブースト、250Hz前後のディップが肝になります。
今回アタック部分である2KHzのあたりも持ち上げてます。

screenshot.226
続いてディストーション。基本的にはEQと交互にかけていきます。
最初の設定をコピーし、Preをデフォルト状態にしてあります。

Trash2は1つのプラグインでディストーションが2回かけられるので、STAGE2も使ってみました。
screenshot.227
Bipolarをオンにしてこのようなカーブにしました。かなり歪が大きくなります。
また、Preの値も結構下げてます。

screenshot.228
コツっと言うTockの音を作りたいので歪んでRawに近づく手前まで持ち上げ、周辺の帯域を下げ、必要以上に歪ませないカーブを作りました。 80Hzあたりのゆるいブーストは低域が減りすぎているから、好みです。

screenshot.229
緩やかなカーブで軽く調整しました。

screenshot.230
一つ前にインサートしてBipolarのカーブを反転させたようなカーブで、少し音を抑えました。
歪が大きすぎるとTockの聞こえが悪くなってしまうためです。

screenshot.231
また、Tock部分をメインに音作りをしているのでディストーションのかかり方もローを減らしてハイを上げる形になりました。

以上です。

ちなみに、書き出した後、アタック部分だけ残してコンプを2段がけし、アタックを強調しました。

参考にしてEQやディストーションの設定を少しずつ変えてみると面白いかもしれないのでぜひやってみてください。
同じプラグインを使うのでどれがどれかわからなくなりがちです。
名前を変えてわかるようにするといいと思います!
私はa,b,cなどアルファベットで設定を分けています。
プラグインを入れ替えるだけで音がかなり変わります。奥深いですね。。。


以上解説でした~!!!
これからも気まぐれに記事載せます!!
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